No.20 There’s No Place Like Cloud Base

飛行中、高度を獲得するため、上昇気流のある積雲の下で旋回をします。サーマルの核をうまく探しあてると、あれよあれよと機体が上昇していきます。雲底まで到達すると、なにも努力しなくても、今度は雲の吸引力によってどんどん機体が雲のなかに吸い込まれていきます。視界がなくなってしまう前にスピードを出して高度を落とす時、本当に鳥になって空を飛んでいる感覚を味わうことができます。

空の避暑地(1)
空の避暑地(2)

高度が低くなったら、新たに条件の良さそうな雲を見つけて、雲を渡り歩いていきます。雲と雲の間はブルーギャップと呼ばれていて、直射日光が当たるのでコックピットの中はとても暑くなります。そんな時、雲底は涼しく、とても快適です。パイロットは“There’s No Place Like Cloud Base(雲底のように心地良い場所はない)”と口を揃えます。

雲が連なって、旋回しなくても雲の吸引力で高度が保たれて飛行できる経路は“クラウドストリート”と呼ばれています。2017年1月4日、そこまで長距離ではありませんでしたが、クラウドストリートを散策することができました。