旧市街広場にある天文時計に足を運びました。これだけは今回の旅で外せない観光スポット!街並みは、本当におとぎ話の国がそのまま出現したような美しさでした。かつては錬金術が栄えた街でもあります。
ついに天文時計のお目見え!
時計盤の周りに描かれている細かい文字は、教会暦といわれるキリスト教で用いられる暦でキリスト教の祝日が書かれています。天文時計はカラクリ時計でもあります。1時間ごとに「死神」が鐘を鳴らし、左右の二つの小窓が開いて、十字架や聖書を手にした「十二使徒」の人形が一方の小窓からつぎつぎとあらわれて正面を向いたり、くるりと背を向けたりして、もう一つの小窓へ姿を消します。最後に「鶏」がひと鳴きして時刻を伝えます。
書籍『プラハを歩く』(田中充子著、岩波新書、2001年)に次のような記述があります。
考えてみると、農村では時計の必要がなかった。夜明けとともに農作業をはじめ、日没とともに一日の仕事を終えた。種蒔きや収穫も、季節の移り変わりや自然のリズムにあわせた。ところが、都市の成立によって「時間」という概念が生まれた。「時は金なり」である。商人や職人の暮らす都市では、労働は時間で計られるようになる。
『プラハを歩く』(田中充子著、岩波新書、2001年)
どんな人にも一日平等に与えられているのが「時間」。天文時計を見ると、そんな「時間」について改めて考えさせられます。旧市街市庁舎は現在、地元の人に人気の結婚式場になっています。幸運なことに近くで催されている結婚式に遭遇することができました。600年以上も時を刻む天文時計があるプラハが国際宇宙学会の開催地で、とても素敵な組み合わせだなと思いました。
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